世界花火実戦編

Greese

ギリシャ

Chios

こう書いてヒオスと読む。ギリシャのエーゲ海にある小さな島の名前だが、ここでイースター(キリスト教の復活祭)に行われるという花火がすごい。

いろいろな解説を読むと、この島にある伝統で、2つの村が戦っている。その勝負は「ロケット花火を打ち合って、相手の教会の鐘に当てて鳴らした方が勝ち」というものだ。

ビデオの20秒目くらいで花火台が出て来るが、そこに並べた大量のロケット花火に一斉に火を着けて行く。花火の台は相手の村の教会に向いているので、一斉にその鐘をめがけて飛んで行く。その量が凄まじい。

ビデオに出て来る解説を読むと、

この島が1889年にオスマントルコに占領されて、大砲などの武器が押収されてしまい、住民が手作りのロケット花火で抵抗した

という史実に乗っ取って行っているのだそうだ。じゃなぜイースターの日にやるのかということは分からんが、とにかく伝統行事らしい。

それにしてもすごい量の花火を打ち込んでいるけど、教会は無事なのかな?人はもちろん教会から離れているのだろうけど、火事とか起こらないのかな。

日本で隣町同士が毎年綱引きをするという伝統行事があるが、あれを花火でやっているようなものかな。

これを取り上げているサイトやブログは多いのだけど、日本人でこれを生で見たというものは見つからなかった。小さな島で観光で行くようなところではないのかな。

(2010.2.12)

このヒオス島の花火戦争の別のビデオを発見。

これは同じテレビ局が作ったものらしいが、裏舞台がちょっと出て来る。最初のビデオの中にも、民家が家の周りに金網を張るシーンが出て来るが、あらゆる家でこれをやっていると出て来る。夜になったら花火が飛んで来るから当然だろう。

そして花火を打ち合っている間、人々はどうしているかというと、多くの人は攻撃されている教会の中にいたり、建物の中で酒か何か飲みながら、この花火を見物している。でも花火と言っても、真横に飛んで来る奴だからかなり怖いはず。地元の人は慣れっこになっているのか。

(2010.2.15)

Athen

ギリシャの首都はアテネ。ここには古代ギリシャ時代の神殿のアクロポリスがある。「アクロポリスに花火」という写真(絵はがき)を持っているので、このアテネでも花火が上がることは想像できた。

こちらのブログにこの花火を見たという記事が載っている。時期は5月だが、どういう目的の花火なのか分からない。

 

YouTubeで見つけたのがこの映像。

短いので分かりにくいが、高台の上にあるアクロポリスから花火を上げているのと、その高台の下からも花火が上がっている。古代の建造物と花火のコントラストが奇麗だ。

アテネと言えば2004年に夏期オリンピックが行われた。この時の開幕式の映像。

まさに現代のアクロポリスに咲いた花火という映像だ。東京もオリンピックをやるのなら、これくらいのことをしてもらいたいもの。火災条例とかに抵触しないスタジアム(とその周りの敷地)を用意すれば、世界で最先端の花火技術を持ってるのだから。

ただ、ギリシャは今年になって財政破綻をしてしまった。この時のオリンピックで過剰な投資をしてしまったからか?だとすると2008年の中国も、2012年のロンドンもその後の財政状況は大丈夫か?

(2010.3.1)