花火大会見物記2009年
情熱のメキシコ編

さて、ここからがもうひと勝負。会場からホテルまで帰らなければならない。来る時はホテルから会場までタクシーで来れたが、花火が終わった後で会場までタクシーが来るはずがない。

警官に聞いてみたら、「とにかく皆が歩いている方に行けばいい」というようなことを言う。会場からの道は当然ながら、一方通行に規制されているので、会場から(信じられないことに、会場となったサッカー場のすぐ前に車がいくつか停まっていた)出る車と一緒に道路脇を歩く。

しばらく行くと、T字路に出た。左から車が来て、奥に曲がって行く(手前は花火会場からの道で一方通行になっているので曲がれない)。そのうちに路線バスも来て、人がたくさん乗って行く。その交差点にいた警官に聞いたら、バスはCentro(市の中心地)に行くと言う。そこで次のバスに乗ったら運良く1番前の席に座ることができた。

途中Walmartというスーパーの所で下りたかったのだが、アナウンスがないため、これを逃してしまった。そのまま市の中心街まで行き、そこでタクシーを拾って無事ホテルまで帰ることができた。

さて、今回は急遽決めた花火鑑賞だったが、非常にうまくいった。花火の内容は濃かったし、行きと帰りの足もほぼ計画通りだった。

痛かったのは三脚がなかったこと。これは仕方ない。そもそも今回はリゾート地に保養にきていたので、デジカメはあるものの三脚なんて考えもしなかった。もし花火があることが分かっていれば、折り畳み椅子と三脚も持ってきたのだが。

それにしても本当に花火はインターナショナルな娯楽だ。世界中どこで見ても、打ち上げ花火は奇麗だ。そして老若男女誰でも楽しめるのである。もちろんマニアックな視点に立てば、花火の質や打ち上げ技術にも国の差がある。しかし、最近はどこでもコンピュータ制御のスターマインを上げるので、技術の差は見分けられなくなってきている。

あとの違いは、

  • 「どうして花火を上げるのか?」という文化的な背景を探ってみること。今回はメキシコでこの日が何か調べてみたのだが、国際シンポジウムの開催というだけで、特に意味はなかったようだ。
  • 音楽を含めた演出面のお国柄。これはさすがラテンの国だけあって、かなり高度なものが見られた。メキシコの花火師も日本に招待して、いや、あのスペイン語のアナウンサーも一緒に日本でやってくれないかな?きっと中南米のサッカーの試合を見ているような感覚になれますぜ。
  • 観客の反応(歓声)。これについては、メキシコ人よりアメリカ人の方が陽気に騒ぐような気がした。今回は子供が多かったからかな?

といったことである。

花火は文化である。もちろん花火の上げ方や演出方法は国や花火業者の特徴が出るものだ。しかしそれ以外にも、会場に人が集まって来るところから、会場で売っているもの、観客の反応などを見ていると、その国の花火文化が見えて来る。外国で花火を見ることは本当に楽しい。

(おわり)

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